第162回 「一師水乳」 斉藤 由貴 さんの夫婦仲

第162回

「一師水乳」

斉藤 由貴 さんの夫婦仲

 

ある住職の言葉

六和敬(ろく・わぎょう)

 

1.一師水乳(いっし・すいにゅう)

正法眼蔵随聞記」より。

 

 

⑴況(いわ)んや、出家人は、一師に学して、水乳の和合せるがごとくすべし。また、「六和敬」の法あり。

 

⑵現代語の解釈(意味)

 

①ましてや、御出家人は、「一人の師」を信じて、水と乳が混じる様に、「六和敬」を同行するのです。

 

②水乳(すいにゅう)

互いに混ざり合い、溶け合うことから、「両者の関係が、密接でうまくいっていること」の喩(たと)え。

 

③同行(どうぎょう) ※禅宗では、「どうあん」と読む。

心を同じくして、仏道を修行するもの

 

⑶『水と油の関係』は、よく、耳にします。しかし、今回の「水と乳の関係」は、初めて知ったフレーズでした。

 

また、『夫婦和合』も、昔から、言い古された語句です。

※夫婦が仲良く、うまくやっていくこと。

 

 

2.六和敬(ろく・わぎょう)

 

 

⑴ここでは、6項目のうちから、ビジネス・シーンに関係のある、2項目を紹介します。

 

※和敬(わけい) 「心を和(やわ)らげ、人を尊敬して、己(おのれ)を慎むこと」

 

⑵身和敬

 

「和気藹藹(わき・あいあい)、慈悲包容の態度」でいることが、大切であります。

「礼拝などを、同じくすること」

 

⑶見和敬

 

「正しい見解、迷執を離れる」ことが、大切であります。

「空(くう)などの見解を、同じくすること」

 

※迷執(めいしゅう) 「迷った心で、物事に執着すること」

 

 

以上です。