第250回 「惻隠の情(そくいん_の_じょう)」 秋深き 隣は何を する人ぞ
第250回
「惻隠の情(そくいん_の_じょう)」
秋深き 隣は何を する人ぞ
※下記の「声かけ」『見守り』は、ビジネス・シーンでも、部下・同僚へのアプローチとして、大切な要素と思われます。
1.惻隠の情(そくいん_の_じょう)
※これまで、ずぅーっと、日本人が大切にしてきた、「日本人の美風(びふう)」です。
※美風(びふう)
美しい風習、良い習(なら)わし
⑴「惻隠の情(そくいん_の_じょう)」とは
①敗者や弱者を、可哀想(かわいそう)に、思う気持ちのこと。
②敗者や弱者への、愛情・共感の情(じょう)のこと。
⑵「弱者に対する涙」です❢
①「自由と平等」の風潮の中で、徐々に、『弱者を守る気持ち』が、希薄(きはく)になっていきました。
②これまで、日本人が、濃密(のうみつ)に持っていた感情であり、「幸福な社会」を実現する為の、まさに、『21世紀のキーワード』であります。
2.日本人の持つ「優しさ」とは
※これまで、
◆困っている人や、
◆苦しんでいる人に対して、
そっと、手を差し伸べてきた、日本人の心の優しさ
⑴『秋深き 隣(となり)は何を する人ぞ』
①「秋深(ふか)し」とも、言います。
②松尾_芭蕉(ばしょう)の、晩年の俳句です。
③「日本人の精神」を、最もよく、表している俳句と言われています。
【日本を代表する数学者、岡_潔きよし_氏の評価】
⑵解釈
この句には、晩秋の夜、灯(あか)りのこぼれる、隣家(りんか)の住人に、思いを馳(は)せる、『人間的な温(ぬく)もり』が、横溢(おういつ)しています。
◆そこには、助け合い、おすそ分け等の『絆(きずな)』が、溢(あふ)れていました。
◆横溢(おういつ)
「溢(あふ)れる程、盛んなこと。」
3.関東地方での『孤立死』
※「孤独死」『孤立死』を防ぐ為にも、日本人が守り続けてきた、良き伝統である、『町内会』的な、「地域のふれあい」を、大切にしましょう。
⑴相次(あい_つ)ぐ、老夫婦の孤立死
①関東地方で、『老老介護』世帯の、「老夫婦の死亡」が、多数、確認されました。
②詳細な死因は、不明です。
◆悲しいことに、死後、日数が、経過し過ぎている為に、特定できないそうです。
◆医師の推測では、
※インフルエンザにかかり、
※同時に、『肺炎』を併発して、
そのまま、夫婦2人とも、死亡したのではないか、という「見立て・見解」でした。
⑵「声かけ」『見守り』の重要性
①積極的な「おせっかい」
◆「隣(となり)は何を する人ぞ」の意識で、
◆『向こう三軒(むこう_さんげん) 両隣(りょう_どなり)』の人々に、
大(おお)いに、興味・関心を持ちましょう。
※向こう三軒
【自分の自宅前にある、Aさん、Bさん、Cさん、三軒の家屋(かおく)のことです。】
※両隣り
【自分の自宅の、左側にあるDさん、右側にあるEさんの家屋のことです。】
②積極的に『覗(のぞ)いてみる』
◆昼間ならば、部屋のカーテンが開(あ)いているかどうか、さりげなく、チェックしてみましょう。
◆また、夜間には、部屋の電気が、点灯(てんとう)しているか否(いな)か、遠くから、確認してみましょう。
以上です。